質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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アルコールを飲まなくても脂肪肝になるのか?(一般)
疾病・治療法 |
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年月 | 2022年5月 |
肝臓を構成する肝細胞の5%以上の細胞の中に脂肪が溜まっている状態を脂肪肝という。多量飲酒が原因のアルコール性脂肪肝と多量飲酒によらない非アルコール性脂肪性肝疾患(Nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)がある。NAFLD(表)は、肥満、糖尿病、脂質異常症を基盤とするメタボリックシンドロームの肝臓での表現型としてとらえられており、ライフスタイルの欧米化に伴い増加している。NAFLDでのアルコール量は、エタノール換算1日あたり、男性30g以下、女性20g以下の飲酒である。
表 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の分類
特徴 | 治療 | |
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非アルコール性脂肪肝 (Nonalcoholic fatty liver:NAFL) |
炎症を伴わず病態がほとんど進行しない | 生活習慣の改善とメタボリックシンドロームの治療 |
非アルコール性脂肪性肝炎 (Nonalcoholic steatohepatitis:NASH) |
慢性炎症から肝線維化、肝硬変へと進行し、肝癌に至る | 食事・運動療法による減量を行い、十分な減量が達成できないときは薬物療法を開始する。評価の定まった薬物療法はなく、合併している疾患に準じた薬物療法が推奨。 |