公益社団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


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流産の予防に柴苓湯を使用することはあるか?(一般)
疾病・治療法
年月 2025年3月 

柴苓湯は、不育症や習慣流産に使用されることがある(適応外使用)。
妊娠12週以内の初期流産を3回以上繰り返し、ANA(抗核抗体)またはAPA(抗リン脂質抗体)の抗カルジオリピン抗体(ACA)が陽性のため自己免疫異常不育症と診断された87例に柴苓湯を投与し、ANA、ACA IgG、ACA IgMの投与前後の値を比較し、有効性を検討した報告がある。その結果、流産阻止率(生児獲得数/生児獲得数+流産数)は、妊娠例(49例)は63.3%、ANA陽性例(32例)は65.6%、ACA IgG、ACA IgM陽性(29例)は65.5%、両抗体陽性例(12例)は75.0%であった。
柴苓湯は、in vitroの研究でTh1/Th2サイトカインバランス調整作用による液性免疫の抑制作用が推察されている。また、構成生薬の人参、茯苓による血小板凝集抑制作用、茯苓、蒼朮、沢瀉、猪苓による利水作用なども、流産阻止に関与していると推察される。

(假野隆司ら:日本東洋医学雑誌 59(5),699,2008.より)

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