質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ

福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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| 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症とは?(一般)
疾病・治療法 |
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| 年月 | 2026年2月 |
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:EGPA)は、1951年ChurgとStraussによって、①気管支喘息、②末梢血の好酸球増加、③中・小血管周囲への好酸球浸潤を伴う壊死性肉芽腫性血管炎または血管外肉芽腫の存在を有する全身性血管炎として報告され、長らくChurg-Strauss症候群と呼ばれてきたが、2012年に疾患名がEGPAに統一された。1)
(EGPAの症候)1)臨床経過は、気管支喘息や鼻茸を伴う好酸球性鼻・副鼻腔炎が先行し、その後著明な好酸球増多があり、血管炎症状が出現する。血管炎症状としては、多発性単神経炎による四肢末梢(手袋・靴下型)の痺れや麻痺、皮膚症状(紫斑、潰瘍など)、呼吸器症状(肺胞出血、間質性肺炎、胸膜炎など)、消化器症状(虚血性腸炎による腹痛や下血)などがあり、さらに腎病変(糸球体腎炎など)、心筋病変も見られる。
検査所見では、末梢血で少なくとも1,000/μL以上(または末梢血白血球数の10%以上)の好酸球増多がある。抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody:ANCA)は患者の30~50%に陽性で、ほとんどmyeloperoxidase(MPO)に対する抗体(MPO-ANCA)である。MPO-ANCA陽性例と陰性例では臨床像が異なり、陽性例では腎、眼、耳鼻科領域の病変が多く、陰性例では皮膚、心筋病変が多い。すなわち、血管炎病態主体のANCA陽性EGPAと、好酸球浸潤による病態が主体のANCA陰性EGPAがある。
(治療)グルココルチコイド(GC)が主体で、時に難治性の場合や重症例で免疫抑制薬(主にシクロホスファミド)が使用されるが、近年、長期のGC投与による有害事象が問題となっている。1)本邦でEGPAに適応を有するのは、ヒト化抗IL-5抗体のメポリズマブ(Mepo)、ベンラリズマブ、免疫抑制薬のアザチオプリン、シクロホスファミド、GCのメチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウムおよび人免疫グロブリンである。ガイドライン2)、3)では、「GC単独あるいはGC+免疫抑制薬で寛解とならなかったか、寛解後に再発した治療抵抗性のEPGAの寛解導入治療では、Mepoを併用することを強く推奨する」と記されている。
1)天野宏一:日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌 44(1),56,2024.
2)抗リン脂質抗体症候群・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症・結節性多発動脈炎・リウマトイド血管炎の治療の手引き 2020
3)ANCA関連血管炎ガイドライン 2023














