質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ

福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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| 大柴胡湯は、耳鳴りに使用されるか?(一般)
疾病・治療法 |
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| 年月 | 2026年6月 |
大柴胡湯は、各種疾患に伴う耳鳴りに用いることがある。例えば、ツムラ大柴胡湯エキス顆粒(医療用)の効能・効果は以下の通りである。
比較的体力がある人で、便秘がちで、上腹部が張って苦しく、耳鳴り、肩こりなどを伴うものの
次の諸症:胆石症、胆のう炎、黄疸、肝機能障害、高血圧症、脳溢血、じんましん、胃酸過多症、急
性胃腸カタル、悪心、嘔吐、食欲不振、痔疾、糖尿病、ノイローゼ、不眠症。
つまり、大柴胡湯は、耳鳴りそのものではなく、「そのような体質・証(その人の状態(体質・体力・抵抗力・症状の現れ方などの個人差)をあらわすもの)」に応じて用いられる。
便秘があり、肩こりひどい場合の耳鳴りには、大柴胡湯が良いとされている。1)
さらに、肝鬱気滞(強いストレスや感情の抑圧により、「気」の巡りが滞ってしまう状態)を背景とする耳鳴りでも大柴胡湯を選択することがある。2)
高音域感音難聴に伴う耳鳴りを有する女性3例に大柴胡湯が投与され、奏効した症例がある。3)3例はいずれも炎症性疾患があり、副腎皮質ステロイドの治療をしてしばらく経過したのちに、便秘や胸脇苦満(季肋部から脇腹が膨満し、圧迫感があって苦しい状態)等の所見を認めていた。また、耳鳴り等の併存症状だけでなく、聴力改善の可能性があることも示唆された。
1)小川恵子:日本耳鼻咽喉科学会会報 118(1),78,2015.
2)平澤一浩ら:日本東洋医学雑誌 73(1),61,2022.
3)植草康浩ら:ibid. 74(3),247,2023.














