質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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胃全摘後の逆流性食道炎に、プロトンポンプ阻害薬(PPI)を使用するか?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2015年2月 |
胃全摘後患者では、十二指腸液が逆流し、食道粘膜を刺激して逆流性食道炎が起こる。十二指腸液には胆汁と膵液が含まれるが、胃全摘後の無胃酸状態では、食道内は中性からアルカリ性であり、主に膵液により食道粘膜に傷害をきたすので、症状のコントロールには膵酵素抑制薬のカモスタットメシル酸塩を使用する。
胃全摘後患者には胃壁細胞がないため、PPIは無効と推測されるが、臨床的に胃全摘患者の逆流性食道炎において有効例が散見されている。また、基礎研究でPPIが胃酸分泌抑制作用とは別に抗炎症作用等を有することが報告され、胃全摘患者の逆流性食道炎に、PPIが有効である可能性が示唆されている。