質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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イリボー(ラモセトロン塩酸塩)は、女性にも投与できるのか?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2015年7月 |
イリボー(ラモセトロン塩酸塩)は、選択的セロトニン5-HT3受容体拮抗薬で、下痢型過敏性腸症候群(IBS)治療薬である。製造販売承認申請時の第Ⅲ相試験で、女性への5μg投与は、プラセボに比べて下痢型IBS症状の全般改善効果に統計的有意差が認められなかったこと、男性に比べ有害事象(便秘、硬便、腹部膨満)の発現割合が高い傾向が認められたこと、性差試験で5μg単回投与時に、女性のCmax及びAUCが男性に比べ高い値を示したことより、2008年7月、男性のみに承認された。その後、女性下痢型IBS患者を対象に、プラセボ、1.25μg、2.5μg、5μgでの用量反応性を確認した第Ⅱ相試験が行われ、全般改善効果と副作用発現率から2.5μgが推奨用量とされた。さらに、2.5μg投与での有効性及び安全性を検討した第Ⅲ相試験及び長期投与試験で、女性に対する有効性、安全性が確認され、2015年5月、女性に対する適応が追加された。
下痢型IBSに対して、1日1回、成人男性は5μg(適宜増減、1日10μgまで)、成人女性は2.5μg(効果不十分時は1日5μgまで増量可能)投与する。