公益財団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


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気管支拡張症の治療薬は?(一般)
疾病・治療法
年月 2019年1月 

気管支拡張症(Bronchiectasis:BE)は、慢性の感染および炎症によって引き起こされる太い気管支の拡張および破壊をきたす病態を指す呼称である。単一の疾患ではなく、慢性的に気道炎症を引き起こすさまざまな疾患の共通の最終段階である。原因疾患は特発性が約50%を占め、慢性感染症、全身性炎症性疾患(関節リウマチ、潰瘍性大腸炎等)、免疫不全(HIV等)、先天性異常(嚢胞性線維症等)などがあり、病変分布から限局性とびまん性に分類される。
(症状)慢性咳嗽が最も多く、濃厚で粘稠な膿性の痰(血液混入もある)を伴う。呼吸困難および喘鳴の頻度は高く、胸膜性胸痛も出現する。進行すると低酸素血症および肺高血圧症による右心不全で呼吸困難が悪化する。気道に生じた血管新生により大量の喀血を起こすことがある。新しい感染または感染の悪化により急性増悪を生じることが多い。
(薬物療法)インフルエンザおよび肺炎球菌ワクチンの接種、マクロライド系抗菌薬の投与(年に3回以上の増悪をきたす患者、増悪頻度は低いが培養で緑膿菌の定着が証明された患者が推奨)により増悪を予防する。喀痰には、ドレナージなどの理学療法、去痰薬を使用する。可逆性の気道閉塞を認める場合は、吸入気管支拡張薬、吸入ステロイドを使用する。急性増悪時には抗菌薬の投与、吸入気管支拡張薬、および頻繁な粘液除去(機械的方法、加湿、生理食塩水噴霧)を行う。気道炎症には吸入または経口ステロイドを投与する。

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