質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
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乳癌乳房温存手術後の全乳房放射線療法は、通常25回、状況により5回追加する照射法だが、16回という方法があるか?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2019年3月 |
乳癌乳房温存手術後の全乳房照射は、乳房部分切除された後の乳房全体をターゲットとして術後照射を行う。わが国では全乳房照射の線量・分割について、総線量45~50.4Gy/1回線量1.8~2.0Gy/4.5~5.5週が経験的かつ標準的に行われてきた。一方、欧米では1回線量を増量し、総治療期間の短縮を図る寡分割照射法が標準的に行われている国もある。通常分割法と効果は同等であり、有害事象も同等かもしくは軽度で、通院に要する時間や医療費も節約されるため、心臓などへの線量に注意し、以下の3条件を満たす乳癌患者で推奨される。
①50歳以上、②乳房温存手術後のpT1-2N0(病理学的に最大径≦2cm以下-2cm<最大径≦5cm以下の腫瘍、リンパ節転移なし)、③全身化学療法を行っていない
通常分割法 | 寡分割法 | |
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総線量/回数/期間 | 50Gy/25回/5週 | 42.56Gy/16回/22日 |
(乳癌診療ガイドライン2018より)