質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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フルオロキノロン系抗菌薬によるアキレス腱損傷の発症時期は?(一般)
副作用、中毒、妊婦・授乳婦 |
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年月 | 2018年8月 |
フルオロキノロン系抗菌薬による腱障害(腱炎や腱断裂、アキレス腱が多い)は、稀ではあるが重大な副作用の1つである。腱周辺の痛みや浮腫等の症状が、服用後数時間から数日以内にみられ、その後腱断裂をきたした例があり、投与開始1ヶ月以内のリスクが高い。また、投与終了数ヶ月後に発症した症例や、腱縫合術を施行するも再断裂した症例も報告されている。リスク因子は、激しい運動、臥床からの急な歩行、60歳以上の高齢、ステロイド治療、慢性腎不全、糖尿病等である。腱障害の機序の詳細は不明だが、腱細胞の細胞分裂の抑制、腱細胞の拡散や遊走の抑制、マトリックスメタロプロテアーゼ2(MMP-2)の活性化を介したⅠ型コラーゲンの分解等が示唆されている。