公益財団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


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伝染性単核症(IM)の抗体を有する患者に、ペニシリン系薬を投与してもよいか?(医師)
副作用、中毒、妊婦・授乳婦
年月 2018年9月 

伝染性単核症(IM)は、発熱・咽頭炎・頸部リンパ節腫脹を特徴とする疾患で、病原微生物はEpstein-Barrウイルス(EBV)が約90%を占める。小児期に感染すると不顕性感染に終わることが多いが、思春期や成人期に感染すると、4~7週間の潜伏期間を経て、約70%がIMを発症する。EBV 特異抗体は大きく分けてVCA(virus capsid antigen)抗体、EA(early antigen)抗体、EBNA (EBV nuclear antigen)抗体の3種類がある。VCA-IgMは感染初期に上昇し、4~6週間で消失し、EBNA抗体陽性は既感染を示すため、VCA-IgM陽性+EBNA抗体陰性であれば、IM急性期の診断が可能となる。IMは全身性のリンパ節腫脹を主症状とし、リンパ芽球の異常な活性化による免疫能亢進がみられ、血液中の単核細胞が著明に増加している。本症の患者にペニシリン系薬を投与した場合に、早期に抗体が産生され、アレルギー反応、特に皮膚発疹が高率に発現することが報告されており(アンピシリンで95%、100%の報告がある)、IM患者には禁忌となっている(ベンジルペニシリンは添付文書で禁忌となっていないが、使用は避けた方がよい)。 

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