質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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薬剤誘発性リンパ球刺激試験で陽性の場合、薬疹の原因薬剤と判断できるか?(薬局)
検査値・検査方法 |
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年月 | 2015年11月 |
薬剤誘発性リンパ球刺激試験(DLST:drug-induced lymphocyte stimulation test)は、末梢血を用いたin vitro試験で、薬疹の原因薬剤を検索する検査の1つである。DLSTは末梢血の単核細胞(リンパ球、単球)を分離し、被疑薬を異なる濃度で添加し培養して、IL-2産生に引き続いて起こるリンパ球(特にT細胞)の薬剤特異的増殖反応をDNAの増加を指標として判定する。DLST陽性率は薬疹全体で40~60%であり、特異度は薬剤によって異なる。通常の薬疹では発症初期から陽性であることが多いが、薬剤性過敏症症候群(DISH)では発症初期は陰性で、1ヶ月以上経過(軽快時)してから陽性になる場合が多いなど、検査時期により正確な結果が得られないことがある。一般にDLSTは薬剤による過去の感作の有無をみるものであり、薬疹の原因薬剤の確定には、詳細な病歴の聴収や皮膚テストなど結果の組合わせによる判断が重要である。