公益社団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


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アシュワガンダとは?使用する場合に気をつけることはあるか?(一般)
食品・健康食品
年月 2023年2月 

アシュワガンダ(Ashwagandha、学名:Withania somnifera)は、ナス科のインド原産の低木で高さ1.5mほどに生長する。ヒンズー名は「馬のにおい」を意味し、伝統的なインド医学(アーユルヴェーダ)として、全身的な健康、活力、免疫力の改善、生殖能力の向上、コレステロールの低減、また弱い鎮静剤として、精神機能の改善、ストレスの緩和、アルツハイマー病の治療等に用いられてきたが、その作用機序は解明されていない。
全草は、国内では「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)」に区分され、食品に使用することは認められていない。
適切に短期間摂取する場合は安全性が示唆されているが、長期間使用した際の安全性は情報が不十分であり、以下の注意が必要である。

  • 堕胎作用があるため、妊娠中の摂取は流産を引き起こす可能性があり使用しない。また、授乳中の安全性は信頼できる情報が不十分なため、使用を避ける。
  • 免疫機能を増強する可能性があるため、免疫抑制薬の効果を低下させる可能性がある。また、自己免疫疾患(多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ等)の症状を悪化させる可能性があるため、罹患している人は使用を避ける。
  • 甲状腺ホルモンの値を増加させる可能性があるため、甲状腺疾患の人や甲状腺ホルモン薬を服用中の場合、慎重に使用するか、使用を避ける。
  • 弱い鎮静作用を示すことがあるため、アルコール類や他の鎮静ハーブ、サプリメント、中枢神経抑制薬との併用は避ける。
  • 消化管を刺激する可能性があるため、消化性潰瘍に罹患している人は使用を避ける。また、大量に摂取すると胃のむかつき、下痢、嘔吐が生じることがある。
  • 血糖値を下げる可能性があり、糖尿病治療薬と併用すると血糖値が低くなりすぎる可能性がある。
  • 血圧を下げる可能性があり、低血圧症、降圧薬を服用中、血圧を下げる他のハーブや健康食品等を使用中の場合、血圧が低くなりすぎる可能性がある。
  • 子どもでは、ホルモンバランスの失調が起こることがある。


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