公益社団法人福岡県薬剤師会

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消毒薬一覧

消毒薬 (代表的商品名)
適応微生物
適応ウイルス
適応対象物















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便

尿































陽イオン界面活性剤

ベンザルコニウム塩化物
 オスバン消毒液(武田)

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ベンゼトニウム塩化物
 ハイアミン液(第一三共)

作用機序

第4級アンモニウム塩で,陽イオンを持つ原子団が菌体表面の陰イオン部分に吸着し,さらに細胞内に浸透して細胞膜の構造を破壊する。

特徴

陽イオン界面活性剤(逆性石けん)。消毒効果と界面活性作用による洗浄効果を有する。石けん(陰イオン界面活性剤)との混合により効力が低下するので,十分に石けん分を洗い流した後に使用。金属器具の長時間浸漬時には防錆剤の亜硝酸ナトリウムを添加。皮革製品,合成ゴム・合成樹脂製品,光学器具,鏡器具,塗装カテーテル等へは使用しない。

両性イオン界面活性剤

アルキルジアミノエチルグリシン塩酸塩
 テゴ-51消毒液(アルフレッサファーマ)

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アルキルポリアミノエチルグリシン
 オバノール(scp)(サンケミファ)

作用機序

細菌の細胞膜表面の界面張力を低下させて,細胞膜の損傷やタンパクの変性をもたらす。
殺菌力は中性~アルカリ性で強い。

特徴

両性イオン界面活性剤で,低毒性。石けん(陰イオン界面活性剤)の洗浄作用と,陽イオン界面活性剤の殺菌作用を有している。脱脂作用があり,手洗いにはあまり用いられない。器具や環境消毒に用いられる。金属器具の長時間浸漬時には防錆剤の亜硝酸ナトリウムを添加。石けん(陰イオン界面活性剤)との混合により効力が低下するので,十分に石けん分を洗い流した後に使用。

ビグアナイド系

クロルヘキシジングルコン酸塩
 ヒビテン・グルコネート液(大日本住友)
 マスキン液(丸石)

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作用機序

陽イオンを持つことから菌体表面の陰イオン部分に吸着し,比較的低濃度で細菌の細胞膜に障害を与え,細胞質成分の不可逆的な漏出や酵素阻害を起し静菌的に作用する。比較的高濃度(0.01%以上)で細胞内のタンパクや核酸の沈着を起し殺菌作用を現わす。

特徴

低毒性。創傷部位,手洗い,手術野に繁用される。アレルギー性接触皮膚炎に注意。膣や膀胱など粘膜面への使用でショックの報告があり,また脳・脊髄,耳への使用により難聴,視覚障害を起すことがあるので禁忌。金属器具の長時間浸漬時には防錆剤の亜硝酸ナトリウムを添加。石けん(陰イオン界面活性剤)との混合により効力が低下するので,十分に石けん分を洗い流した後に使用。




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消毒用エタノール
 消毒用エタノール(各社)

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イソプロパノール
(イソプロピルアルコール)
 イソプロパノール(各社)

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作用機序

アルコールの物理的性質と微生物の生物的反応により殺菌作用を現わす。菌体膜を透過しやすく,溶菌,タンパク変性,原形質阻害,代謝機構阻害を起す。

特徴

抗菌スペクトルが広く短時間で効力を発揮するので,広範囲に繁用される。他の消毒薬との混合使用で効果を高める。粘膜や創傷部位には刺激があるので用いない。脱脂作用があり,頻回の皮膚への使用は適さない。合成ゴム・合成樹脂製品,光学器具,鏡器具,塗装カテーテル等は変質することがあり,長時間の浸漬はしない。金属器具の長時間浸漬時には防錆剤の亜硝酸ナトリウムを添加。揮発性で引火しやすいので注意。
イソプロパノールは消毒用エタノールと同等の効果を有する(ロタウイルスやアデノウイルスには効力弱い)。
安価ではあるが,毒性や脱脂作用は消毒用エタノールより強い。











ヨウ素系

ポビドンヨード
 イソジン液(Meiji Seikaファルマ)

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作用機序

ヨウ素(I2)の酸化作用により菌体タンパク中の-SH基,=NH基,-OH基などを酸化・破壊して,細胞内のタンパクを変質させて殺菌作用を示す。
殺菌力は中性~アルカリ性で強い。

特徴

抗菌スペクトルは広い。ヨウ素にキャリアーであるポリビニルピロリドンが結合した水溶性複合体で,徐々にヨウ素を放出するので毒性は低く,人体に広範囲で用いられる。金属腐食作用が強い。皮膚や衣類などを着色するが,洗えば取れる。石けん(陰イオン界面活性剤)との併用は効力が低下するので,石けん分を十分に洗い流した後に使用。長期間・広範囲の使用による血中ヨウ素濃度上昇の可能性がある。ヨウ素過敏症に注意。

ヨウ素
 ヨードチンキ(各社)
 希ヨードチンキ(各社)

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作用機序

ヨウ素(I2)の酸化作用により菌体タンパク中の-SH基,=NH基,-OH基などを酸化・破壊して,細胞内のタンパクを変質させて殺菌作用を示す。殺菌力は中性~アルカリ性で強い。

特徴

抗菌スペクトルは広いが,皮膚刺激が強いので使用は減少し,同系のポビドンヨードが代わって繁用されている。
金属腐食作用が強い。皮膚や衣類などの着色に注意。長期間・広範囲の使用による血中ヨウ素濃度上昇の可能性がある。ヨウ素過敏症に注意。

色素系

アクリノール
 アクリノール液(各社)

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作用機序

生体内でイオン化して,陽イオン部分が細菌の細胞の呼吸器酵素を阻害する。

特徴

低毒性で生体組織に刺激を与えず,緩徐な効果。皮膚や衣類などの着色に注意。アレルギー性接触皮膚炎に注意。

水銀系

マーキュロクロム
 マーキュロクロム液(各社)

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作用機序

皮膚・粘膜に塗布すると水銀イオンを解離し,タンパクと結合し,静菌作用を示すが,殺菌作用はあまり強くない。

特徴

低毒性,低刺激性で皮膚刺激は少ない。殺菌力は弱いが,持続的である。皮膚や衣類などの着色に注意。皮膚過敏症の副作用がある。創傷部位に用いられるが,水銀中毒の恐れがあるので,長期間・広範囲には用いない。公害規制の問題から最近はあまり用いられない。

過酸化物系

オキシドール
 オキシフル液(第一三共)

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作用機序

血液や体組織に含まれるカタラーゼにより分解して発生期の酸素を放出し,強力な酸化作用により殺菌作用を示す。漂白作用,脱臭作用も有する。

特徴

殺菌作用と,発生する大量の酸素の泡が洗浄効果を有し,汚れた外傷に繁用される。浸透性が弱く,持続力も長くないので,低濃度・短時間での殺菌作用は弱い。低毒性,低刺激性であるが,発癌性の報告がある(マウスに長期大量投与で十二指腸腫瘍が発生)。

主に環境に用いる消毒薬
塩素系

次亜塩素酸ナトリウム
 テキサント消毒液(シオエ)
 ピューラックス(オーヤラックス)
 ミルトン(キョーリン)

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作用機序

水と接触して次亜塩素酸(HOCl)または塩素ガス(Cl2)を生成し,主に次亜塩素酸の作用により殺菌作用を示す。細菌の細胞膜に浸透して酵素タンパク,核タンパクの-SH基を分解して殺菌作用を示す。
またウイルスの構成タンパクなどを酸化して不活化する。漂白作用,脱臭作用も有する。
中性~微アルカリ性で使用することが望ましい。

特徴

強力な消毒薬で,漂白作用も有する。濃度0.1%(1000ppm)以上は強アルカリ性で刺激が強い。金属腐食作用が強い。金属器具,繊維製品,皮革製品,光学器具,鏡器具,塗装カテーテル等は変質することがあり,長時間の浸漬はしない。酸性の洗浄剤と併用すると大量の塩素ガスが発生するので禁忌。独特の塩素臭がある。

アルデヒド系

グルタラール
(グルタルアルデヒド)
 ステリハイド(丸石)
 サイデックスプラス(J&J)

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作用機序

分子中のアルデヒド基(-CHO)が,菌体タンパク中の活性基(-NH2,=NH,-SH等)などと反応してタンパク合成阻害等により殺菌作用を示す。
アルカリ性で反応が速くなる。

特徴

最強の消毒薬。種々の材質に適する。有機物の影響を受けにくいが,器具等に付着している体液等は予備洗浄して用いる。蛋白凝固作用を有するので,毒性に注意。ヒトへの使用は不適。眼や呼吸器系の粘膜刺激,皮膚炎や皮膚の白色化・硬化などが生じるので,付着や吸入に注意。換気の良い場所で,プラスチックエプロンやゴム手袋を着用して取り扱う。

ホルマリン
 ホルマリン(各社)

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作用機序

分子中のアルデヒド基(-CHO)が,菌体タンパク中の活性基(-NH2,=NH,-SH等)などと反応してタンパク合成阻害等により殺菌作用を示す。アルカリ性で反応が速くなる。

特徴

ガス化して病室内等の燻蒸消毒に用いられる。ヒトへの使用は不適。刺激臭があり,また眼や呼吸器系への刺激があるので吸入に注意。ホルマリン臭の除去にはアンモニアガスを用いる。






クレゾール石けん液
 クレゾール石けん液(各社)

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作用機序

タンパクとゆるく結合しタンパク変性を起す。高濃度で細菌タンパクを凝固させ,低濃度で細胞壁に作用して溶菌させる。また細胞膜に対する浸透性が強く,細胞膜の機能低下・破壊を起し,細胞質のタンパクと結合して酵素作用を不活化し細菌を死滅させる。

特徴

腐食性で皮膚刺激が強く,損傷皮膚から吸収されやすいので,ヒトへの使用は不適。殺菌作用と石けんの洗浄効果を有し,有機物の影響を受けにくく,しかも有機物への浸透性が良いので,糞便・喀痰等の消毒に用いられる。
また環境消毒(開放性結核患者の病室等)にも用いられる。皮膚,衣類,ゴム,プラスチックなどの着色に注意(水洗いでは除去できない)。独特のクレゾール臭がある。

注意)●:有効,使用可,△:十分な効果が得られないことがある,使用注意,×:無効,使用不可を意味する。
適応ウイルスで,脂質を含む中間サイズのウイルスとはインフルエンザウイルス,ヘルペスウイルス等,脂質を含まない小型サイズのウイルスとはアデノウイルス,ロタウイスル,コクサッキーウイルス等を示す。

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