〔医薬品一般〕
Q: 最近,血圧のコントロールが良くないが,どのくらいの数値が望ましいのか?(一般) |
高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)では,下記のとおり。
|
Q:花粉症でまだ症状はでていないが,抗アレルギー薬を服用したほうが良いのか?(一般) |
抗アレルギー薬の効果発現には1〜2週間を要するので,花粉の飛散が開始する2週間前から予防的に服用を開始し,花粉の季節中はずっと服用を続けると,症状発現が遅延したり軽減する。 |
Q:パリエット™錠を朝食後に服用するように処方されているが,患者は朝食を抜くことが多い。どうしたら良いか?(薬局) |
プロトンポンプ阻害薬のパリエット™錠(ラベプラゾール)を絶食下と食後に投与した場合に,食後投与では絶食下に比べ,胃排出時間の遅延によりTmaxは1.7時間延長したが,CmaxとAUCに差は認められなかった。酸分泌抑制効果は,一般的にAUCによって決まることから,食事摂取の有無によって薬効に大きな違いは生じないと考えられる。 |
Q: 睡眠薬を服用しているが,良く眠れない。今回,デジレル™錠という抗うつ薬が追加になったが効果はあるのか?(一般) |
抗うつ薬は一般にREM睡眠抑制作用がある。5-HT2受容体拮抗薬でセロトニン取り込み阻害作用を有するトラゾドン(デジレル™錠,レスリン™錠)は徐波睡眠を増加させ,睡眠持続性を高める。とくに抑うつ傾向を伴い,中途覚醒や早朝覚醒を主とする睡眠障害の改善に有効である。 |
Q:慢性の痛みに対してデパス™錠という薬が処方された。調べたら抗不安薬だが,痛みに使用するのか?(一般) |
鎮痛薬だけでは痛みのコントロールができない場合に鎮痛補助薬として用いられる。GABA受容体刺激による抗侵害作用,抗不安作用,抗痙攣作用,筋弛緩作用がある。 |
Q: アルデヒド系消毒薬でフタラールとは?(薬局) |
フタラール(ディスオーパ™消毒液0.55%液,ジョンソン&ジョンソン)の基本的特性はグルタラールと類似している。器材の材質を傷めにくく,内視鏡等に用いられる。粘膜刺激性はグルタラールより少なく,緩衝剤が不要で,揮発しにくいのでグルタラールに比べ刺激臭が少ない。取り扱い時には換気をし,マスク,ゴーグル,手袋,ガウン等を着用する必要がある。蛋白など有機物を灰色に染色するため,誤って皮膚,粘膜が接触すると接触した部分は変色する。薬価基準には未収載。 |
Q: アクリノール・ハネーの作り方は?(薬局) |
(処方例)アクリノール0.5g,ハチミツ250g,グリセリン249.5g 全量500g。 |
Q: 漢方薬の小児薬用量は?(薬局) |
A:
漢方薬は西洋薬に比べると小児の服用量はさほど厳密ではない。エキス剤はHarnack換算表を参考にした以下の量が目安とされている(成人量を1)。しかし小児の用量決定は単純でなく,急性疾患で発熱や疼痛の強い時は多く用いることがある。
|
〔安全性情報〕
Q:止血薬のアドナ™錠と血液凝固阻止薬(ワルファリン等)を併用しても問題ないか?(薬局) |
A:
アドナ™錠(カルバゾクロム)は血液凝固・線溶系に影響を与えず,毛細血管に作用し血管透過性亢進を抑制,血管抵抗性を増強することにより出血時間を短縮,止血作用を示す。血液凝固阻止薬とは作用部位が異なるため,相互作用の可能性は低いと考えられる。 |
Q:気管支喘息等で吸入薬を使用している時,リレンザ™(ザナミビル)はいつ吸入すれば良いか?(薬局) |
A:
インフルエンザ感染症により気道過敏性が亢進することがあり,リレンザ™投与後に気管支れん縮や呼吸機能の低下がみられた報告があるので,気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患等の患者には,リレンザ™の投与前に吸入薬(短時間作用型気管支拡張薬等)を使用する。 |
〔保険・行政・その他〕
Q: 院外処方せんでグルカゴンの注射が処方されているが,調剤は可能か?(薬局) |
A:
低血糖時の救急処置(血糖値を上昇させる)の目的として,在宅自己注射が可能である。意識障害を伴う低血糖を繰り返す恐れがある糖尿病患者に対しては,患者・家族にグルカゴン1mgを緊急的に筋肉内または静脈内に注射するように指導する。通常投与20分以内に症状が改善するが,改善しない場合はブドウ糖等の静脈内注射等の適切な処置が必要なのですぐに救急車で病院へ行く。グルカゴンを2度注射しても効果はない。アルコール性低血糖の場合には血糖上昇効果はみられない。 |
Q:殺ウジ剤のオルトジクロロベンゼンの廃棄方法は?(薬局) |
A:
河川等に排出したり,そのまま埋め立てたりするなど,環境中に放出することはできない。都道府県知事などの許可を得た専門の産業廃棄物処理業者に委託して処理する。 |
close |