質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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バセドウ病の妊婦へのヨウ化カリウムの投与は?(薬局)
副作用、中毒、妊婦・授乳婦 |
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年月 | 2018年5月 |
バセドウ病の治療は、抗甲状腺薬〔チアマゾール(MMI)、プロピルチオウラシル(PTU)〕、無機ヨウ素の内服が中心である。非妊娠時には効果、PTUの重篤な副作用を考慮してMMIが使用されるが、妊娠初期のMMI内服は、MMI関連奇形(頭皮欠損症や臍帯ヘルニア等)との関連性が示唆されており、妊娠初期(妊娠15週まで、特に妊娠4~7週)にはPTUやヨウ化カリウムへの変更が望ましい。無機ヨウ素をバセドウ病治療に使用した場合の胎児の甲状腺機能抑制作用は、抗甲状腺薬より弱いという報告があり、無機ヨウ素の母体への副作用はまれで即効性があることから、軽症であればヨウ化カリウムのみで症状が抑えられることもある。しかし、母体に対する甲状腺機能抑制作用は確実なものではないことから、妊娠初期の一時的なMMI回避目的に限って使用すべきと考えられている。