質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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HDLコレステロール値が高くなる原因は?(薬局)
検査値・検査方法 |
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年月 | 2017年8月 |
高HDLコレステロール血症は、HDL代謝に関与する酵素や蛋白の異常等により起こる症候群である。原因として、HDL中のコレステロールエステルをVLDLやLDL等に転送する蛋白CETP(コレステリルエステル転送蛋白)の欠損症、長期間大量飲酒、原発性胆汁性肝硬変、薬剤投与(フィブラート系薬、ニコチン酸、スタチン系薬、エストロゲン製剤、インスリン等)等がある。わが国の高HDLコレステロール血症では、CETP欠損症の頻度が高く(7割~7割5分)、CETP欠損症ホモ接合体ではHDLコレステロール値が150~250mg/dL、ヘテロ接合体では50~150mg/dLを呈する(基準値:男性40~85mg/dL、女性40~95mg/dL)。HDLコレステロールは抗動脈硬化作用を有するが、CETP欠損症の高HDLコレステロール血症では、逆に動脈硬化性疾患保有率が高いことが報告されている。