質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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タール便とは、どのような便か?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2016年7月 |
タール便は、黒いねっとりとした悪臭を放つ黒色便で、コールタールに似ているためタール便という。食道、胃から上行結腸までで、50~100mL以上の大量出血が起こり、蠕動運動によって肛門まで送られる間に、血液中のヘモグロビンが胃液や腸内細菌の作用を受けて酸化し、塩酸ヘマチンやヘマトポルフィリンに変化して黒褐色となる。さらに、腸内で発生する硫化水素により硫化ヘモグロビンを生じてタール便となる。タール便は、上部消化管出血を起こす食道炎、食道静脈瘤破裂、胃・十二指腸潰瘍、胃癌などでみられる。また、ビスホスホネート製剤、カリウム剤、NSAIDs等の薬の副作用による消化管出血でも起こる。タンニン酸アルブミン、ビスマス製剤、鉄剤などでは、成分が酸化または硫化して黒色便となるが、タール便と異なり悪臭はない。