質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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カプトプリル負荷試験とは?(薬局)
検査値・検査方法 |
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年月 | 2017年9月 |
原発性アルドステロン症(primary aldosteronism:PA)の機能確認検査の1つである。PAは副腎皮質の腺腫や過形成による副腎からのアルドステロンの自律的過剰分泌により、高アルドステロン・低レニン性高血圧、低カリウム血症をきたす内分泌性高血圧症である。
ACE阻害薬のカプトプリルを投与すると、アンジオテンシンⅡの産生が阻害されるため、正常であればレニン分泌に関するアンジオテンシンⅡによる抑制(negative short feedback)がなくなり、レニンの分泌反応が亢進する。一方、PAでは、アルドステロンの自律的過剰分泌によりレニン分泌が抑制されているため、カプトプリルを投与してもレニンの分泌反応が乏しい。カプトプリル負荷試験は、この反応の違いを、スクリーニング検査で血漿アルドステロン濃度(PAC、pg/mL)、血漿レニン活性(PRA、ng/mL/時)を同時測定して、ARR(PAC/PRA比)として算出する。陽性判定基準は、カプトプリル50mg負荷後、60分又は90分後の採血で、ARR>200(またはPAC/ARC(活性レニン濃度、pg/mL)比>40、PAC>120 pg/mL)。