公益財団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


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心肥大を合併する高血圧患者に適切な降圧薬は何か?(薬局)
疾病・治療法
年月 2013年6月 

心肥大は、継続的な高血圧状態や大動脈弁狭窄症等で心臓に強い負荷がかかり、その結果、心筋細胞の線維組織が増加して起こる。また、レニン-アンジオテンシン(RA)系等の神経体液性因子活性化の関与も報告されている。疫学研究では、心肥大が高血圧患者の予後を規定する要因の一つとされ、死亡率、冠動脈疾患による心事故や心不全の発症率は、心肥大を合併すると高くなり、心肥大の退縮により減少する。十分な降圧は心肥大の退縮に最も重要で、収縮期・拡張期血圧ともに心肥大の要因に関与するので、治療に際しては両者のコントロールが必要である。
高血圧治療の第一選択薬〔カルシウム(Ca)拮抗薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、利尿薬、ベータ遮断薬〕のいずれでも持続的かつ十分な降圧により心肥大を退縮させることが期待できる。心肥大の退縮効果を各降圧薬間で直接比較した成績は少ないが、メタ解析では、RA系阻害薬(ACE阻害薬、ARB)と長時間作用型Ca拮抗薬の効果が最も大きいと報告され、心肥大合併高血圧の積極的適応となる。また、アルドステロン拮抗薬(スピロノラクトン)をRA系阻害薬と併用することで、より顕著な心肥大退縮効果が認められた本邦における報告もある。

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