質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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漢方エキス剤をお湯に溶かして服用した方が良いのはなぜか?(薬局)
薬効・薬理、体内動態 |
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年月 | 2013年11月 |
漢方エキス剤は、複数の生薬を煎じた液体を濃縮・乾燥させ、顆粒状や細粒にしたものであり、お湯に溶かして元の煎じ薬に近い状態にした方が本来の効果が期待できる。
(お湯に溶かして服用する理由)
①漢方では、基本的に冷たい飲み物は体を冷やすため良くないという考えがある。
②お湯で服用した方が吸収が良い。特に冷えを伴っている場合や高齢者で新陳代謝が衰えているような場合には、吸収が良くなることで、より一層の効果が期待できる。
③漢方は、独特の香りや味を有し、それらも効能効果に影響を及ぼす。お湯に溶かすことにより、その構成生薬独特の香りや味が出現しやすい。
通常、患者の寒証・熱証によって飲み分ける場合があり、冷え性の人等はお湯に溶かして服用する方が効果的である。また方剤によっても同様に「寒・熱」を考慮し、散寒剤(温める方剤)はお湯で服用する方が良く、清熱剤(熱や炎症を抑える方剤)は冷やして服用する方が良い。例えば、吐気・嘔吐のある場合や、吐血・喀血等の出血傾向のある場合は、冷やして服用する方が良い。