質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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前立腺肥大症でシロドシンを服用中の患者。白内障手術に影響があるか?(薬局)
副作用、中毒、妊婦・授乳婦 |
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年月 | 2019年8月 |
α1受容体遮断作用を有する医薬品を服用中または服用歴がある患者で、白内障手術時に術中虹彩緊張低下症候群(IFIS:Intraoperative Floppy Iris Syndrome)があらわれた報告がある。IFISは、α1受容体遮断薬を服用中に白内障手術を施行すると、水流による虹彩のうねり、虹彩の脱出・嵌頓、進行性の縮瞳の3徴候をきたすと定義されている。α1受容体遮断薬は虹彩の散大筋にも作用し、筋肉が萎縮するために瞳孔が開きにくくなり、眼内レンズが入れにくくなるが、日常生活は問題ない。服用期間、総量とIFISの発症は相関があると考えられるが、休薬しても軽快しない。縮瞳の程度には個人差があるが、事前に眼科医にα1受容体遮断作用を有する医薬品の服用歴を伝えることが重要である。添付文書にIFISに関する注意喚起が記載されている薬剤は、以下のとおり。
分類 | 成分名(主な商品名) |
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前立腺肥大症治療薬 | ウラピジル(エブランチル)、シロドシン(ユリーフ)、タムスロシン塩酸塩(ハルナール)、ナフトピジル(フリバス) |
降圧薬 | ドキサゾシンメシル酸塩(カルデナリン)、ブナゾシン塩酸塩(デタントール)、プラゾシン塩酸塩(ミニプレス)、ラベタロール塩酸塩(トランデート) |
抗精神病薬 | パリペリドン(インヴェガ)、パリペリドンパルミチン酸エステル(ゼプリオン)、リスペリドン(リスパダール) |