質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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海外で狂犬病ワクチンを曝露前接種し、帰国。その後の接種は国内ワクチンでよいか?(病院薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2021年2月 |
狂犬病ワクチンは不活化ワクチンで、ウイルス培養に使用する細胞により3種類に分類される。曝露前と曝露後の接種があり、国内製剤と海外製剤で接種の回数やタイミングが異なる(表)。同一製剤が入手できない場合、異なるワクチン製剤で予防接種を行った際の有効性に関するデータは限られているため、原則、必要な回数の予防接種を完了できる同一製剤での再接種を考慮する。曝露前接種では、国内製剤と海外製剤の互換性は明らかでない。曝露後接種では、海外製剤を1~4回接種後、国内製剤を継続して計5回接種した場合、抗体価が十分に上昇した報告がある。
表 狂犬病ワクチンの種類
製品名 (メーカー) |
組織培養不活化狂犬病ワクチン (KMバイオロジクス~Meiji Seika ファルマ) |
ラビピュール筋注用 (グラクソ・スミスクライン) |
Verorab (Sanofi Pasteur) |
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国内承認 | 1980年6月10日 | 2019年3月26日 | 未承認 |
曝露前 接種 |
1.0mLを1回量として、4週間隔で2回皮下注射し、更に、6~12ヶ月後1.0mLを追加する(計3回)。 | 1.0mLを1回量として、適切な間隔をおいて3回筋肉注射(目安は、1回目を0日として、2回目を7日後、3回目を21日後または28日後)。 | 0.5mLを1回量として、2回目を7日後、3回目を21日後または28日後に筋肉注射。 |
曝露後 接種 |
1.0mLを1回量として、その第1回目を0日とし、以降3、7、14、30および90日の計6回皮下注射。 | 1.0mLを1回量として、適切な間隔をおいて4~6回筋肉注射。 | 0.5mLを1回量として、適切な間隔をおいて5回筋肉注射。 |
(2019年5月時点、Verorabは薬監証明制度による使用に限られる)