公益社団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


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PMDDとは?PMSとの違いは?治療にはどのような薬が使われるか?(一般)
疾病・治療法
年月 2024年3月 

PMS(Premenstrual syndrome:月経前症候群)は、日本産科婦人科学会では「月経前3~10日の黄体期のあいだ続く精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減退ないし消失するもの」と定義されている。しかし、月経発来とともに消退しないこともあり、米国産科婦人科学会の診断基準である「月経開始後4日以内に軽快し、12日目まで再発しない」を採用することも多い。重症度の規定はなく、精神症状は必須ではない。加えて、著しい気分の変動や不安などの強い精神症状に加え、活動に対する興味の減退と各種身体症状を伴う場合は、月経前不快気分障害(PMDD:Premenstrual dysphoric disorder)と呼び、PMSの精神症状の重症型がPMDDと認識されている。PMDDはDSM-5(米国精神医学会診断・統計マニュアル Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)において、「抑うつ症候群」の1項目として分類されている。
(PMS/PMDDの発症機序)卵巣ホルモンの関与(単純に女性ホルモンレベルそのものではなく、レベルの変化が寄与しているとの報告もある)、プロゲステロンの代謝産物(allopregnanolone:ALLO)に対するGABA-A受容体、セロトニン作動性ニューロンの感受性との関連が示唆されている。
(薬物治療)低用量経口避妊薬(ドロスピレノン含有製剤)、SSRI(第一選択薬:セルトラリン、パロキセチン、エスシタロプラム、フルボキサミンのいずれかの間欠療法(原則として黄体期のみ服用、月経が不規則である者や、間欠療法で効果不十分の場合は、適宜、継続療法を行う))、漢方薬(加味逍遥散、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、桃核承気湯等)、ハーブ(チェストベリー(一般用医薬品プレフェミンTM))、ビタミンB6(ピリドキサミン)等が使用される。PMS/PMDDの適応を有するのは、プレフェミンTMのみである。

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