質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
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ヘリコバクター・ピロリの三次除菌以降のレジメンは?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2024年3月 |
二次除菌に不成功の場合の三次除菌療法として、シタフロキサシン(STFX)を用いた除菌方法(表1)の報告がある1)。また、アモキシシリン(AMPC)が時間依存性であるため内服回数を増やし、さらにプロトンポンプ阻害薬(PPI)の回数を増やして胃酸を強力に抑制してAMPCの効果を最大限に発揮させることを意図した高用量PPI/AMPC療法(表2)の報告がある2)。ただし、いずれも保険適用外使用である。
表1 STFXを用いた三次除菌療法
レジメン |
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VPZ 20mg 1日2回 + AMPC 750mg 1日2回 + STFX 100mg 1日2回 7日間 |
EPZ 20mg 1日2回 + AMPC 750mg 1日2回 + STFX 100mg 1日2回 7日間 |
RPZ 10mg 1日2回 + AMPC 750mg 1日2回 + STFX 100mg 1日2回 7日間 |
RPZ 10mg 1日2回または4回 + AMPC 500mg 1日4回 + STFX 100mg 1日2回 7日間または14日間 |
RPZ 10mg 1日2回または4回 + MNZ 250mg 1日2回 + STFX 100mg 1日2回 7日間 |
LPZ 30mg 1日2回 + AMPC 750mg 1日2回 +STFX 100mg 1日2回 7日間 |
VPZ:ボノプラザン EPZ:エソメプラゾール RPZ:ラベプラゾール LPZ:ランソプラゾール
AMPC:アモキシシリン MNZ:メトロニダゾール STFX:シタフロキサシン
表2 高用量PPI/AMPC療法による三次除菌療法
レジメン |
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PPI常用量* 1日4回 + AMPC 500mg 1日4回 14日間 |
*:一次・二次除菌療法と同量
1)古田隆久ら:日本消化器内視鏡学会雑誌64(7),1307,2022.
2)森英毅ら:診断と診療 110(7),865,2022.