質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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糖尿病治療薬のジャディアンスを慢性心不全の治療に使用することはあるか?(一般)
疾病・治療法 |
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年月 | 2024年2月 |
ジャディアンス錠10mg(エンパグリフロジン)は選択的SGLT2阻害薬であり、2型糖尿病、慢性心不全(慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)、慢性腎臓病(末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)の適応を有する。
エンパグリフロジンは腎においてSGLT2を阻害し、グルコースだけではなくナトリウム再吸収を抑制することで、遠位尿細管へのナトリウム送達が増加する。その結果、尿細管糸球体フィードバックの増加、心臓の前負荷および後負荷の減少、並びに交感神経活性の低下等の生理的機能に変化を及ぼす可能性がある。その他、内皮機能に対する直接的作用、心臓へのケトン体供給による代謝への作用・酸化ストレス・炎症の抑制も、慢性心不全に対する作用に寄与している。
選択的SGLT2阻害薬であるフォシーガ錠5mg・10mg(ダパグリフロジン)も1型・2型糖尿病、慢性糖尿病、慢性腎臓病の他、慢性心不全の適応を有する。