質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
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片頭痛の予防でデパケンを飲んでいるが、デパケンに血管収縮作用はあるのか?(一般)
疾病・治療法 |
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年月 | 2024年11月 |
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)に血管収縮作用はない。
従来、片頭痛の病態は、片頭痛の前兆のときに血管が収縮し、その後血管が拡張して頭痛が生じるという血管説が広く信じられていた。その後、大脳皮質の神経細胞の過剰興奮によると考える神経説や、三叉神経と頭蓋内硬膜血管との関係に注目した三叉神経血管説(カルシトニン遺伝子関連ペプチド:Calcitonin gene-related peptide(CGRP)の関与)が提唱されており、今日の片頭痛の発症機序の考え方の中心となっている。
バルプロ酸による片頭痛発作の発症抑制作用には、GABA(γ-アミノ酪酸)神経伝達促進作用が寄与している可能性が考えられている。GABAは神経の興奮を抑える作用を持つ抑制性神経伝達物質で、その濃度を上昇させることで、神経細胞の興奮性を抑制する。