質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
質疑・応答検索
相談内容をクリックすると回答内容がご覧になれます。
※相談内容を検索する際に、検索語に英数字が含まれる場合は、半角と全角の両方での検索をお試しください。
前立腺肥大症で、α1遮断薬と抗コリン薬を併用することはあるか?(薬局)
疾病・治療法 |
|
年月 | 2015年6月 |
前立腺肥大症(BPH:benign prostatic hyperplasia)では、機序は未解明だが、切迫性尿失禁や頻尿等の過活動膀胱(OAB:overactive bladder)症状を合併することが多い(50~70%に合併)。OAB治療の第一選択薬は抗コリン薬であるが、BPHの場合、抗コリン薬を使用すると膀胱平滑筋を弛緩して排尿困難や尿閉を起こす危険性があり、BPHには禁忌とされている。しかし、OAB合併のBPHに対するα1遮断薬と抗コリン薬併用療法の大規模無作為化比較試験等でその有効性が証明されており、抗コリン薬は残尿を確認しながら、十分に注意して少量から慎重に投与すれば安全に使用できる。併用療法には、初めから併用する方法と、α1遮断薬で初期治療を行い、無効例に対して投与時間差を設けて抗コリン薬を併用する方法がある。