公益財団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


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糖尿病患者のアルツハイマー病の進行抑制に、インスリンを点鼻投与するか?(薬局)
疾病・治療法
年月 2015年7月 

インスリンは、脳内においては、脳の糖エネルギー代謝の調整、神経伝達やシナプスの可塑性に作用する。また、細胞内からのβアミロイド(Aβ)の遊離を促進して細胞内Aβの蓄積を抑制することが報告されている(動物実験)。インスリンは脳血管関門を介して脳内に輸送されるが、糖尿病の基礎的病変である高インスリン血症では、脳へのインスリンの移行が低下し、脳内の低インスリン状態を惹起させる。低インスリン状態は、インスリンの神経保護的作用を減弱して高次脳機能に悪影響を与え、アルツハイマー病(AD)の発症あるいは進展に関与する可能性が指摘されている。
糖尿病患者のAD進行抑制のための新たな治療法として、選択的に脳内インスリン濃度を上昇させる点鼻インスリン療法(保険適応外使用)があり、認知機能が改善した報告がある。点鼻されたインスリンは、末梢血へ移行することなく、ほとんどが鼻静脈叢を介して脳内に移行するため、点鼻後の血糖や血中インスリン濃度は全く変化しない。

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