質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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鉄欠乏性貧血で鉄剤を投与しても改善しないが、原因は?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2016年11月 |
鉄剤投与で改善しない原因として最も多いのは、悪心・嘔吐、腹痛など消化器症状の副作用によるコンプライアンスの不良である。この場合は減量、内服時間や回数の変更、剤形の変更等でコンプライアンスの改善を図る。小児に使用されるインクレミンシロップが最も消化器症状の副作用が少ない。内服が困難な場合等に限り、静注製剤を使用する。その他、以下の原因が考えられる。
①出血性の婦人科疾患や消化器疾患(鉄の損失量のほうが多い)
②自己免疫性萎縮性胃炎(内因子欠如のためビタミンB12が回腸から吸収されずに悪性貧血を起こす。また、胃酸分泌が低下しているため十二指腸からの鉄の吸収率も低下)
③ヘリコバクター・ピロリ菌の感染による萎縮性胃炎(胃液の組成変化で鉄の吸収阻害)
④先天性異常の鉄剤不応鉄欠乏性貧血 等