公益財団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


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慢性蕁麻疹にH2受容体拮抗薬を使用することはあるか?(一般)
疾病・治療法
年月 2014年1月 

蕁麻疹は膨疹、すなわち紅斑を伴う一過性、限局性の浮腫が病的に出没する疾患で、多くは痒みを伴う。皮膚肥満細胞が何らかの機序により脱顆粒し、皮膚組織内に放出されたヒスタミン等が皮膚微小血管と神経に作用して紅斑、膨疹、痒みを生じる。治療の基本はヒスタミンH受容体拮抗薬だが、近年、ヒト皮膚血管にヒスタミンH受容体の存在も確認され、H受容体拮抗薬の投与で十分な効果が認められない慢性蕁麻疹に、H受容体拮抗薬を併用することがある(H受容体拮抗薬は保険適応外使用)。ただし、ヒスタミンは肥満細胞上のH受容体に結合して、細胞内cAMPレベルを増加させることによってヒスタミンの遊離を抑制するが、H受容体拮抗薬はこの作用を抑制して循環ヒスタミンのレベルを上昇させる可能性があるため、H受容体拮抗薬単独では使用しない。
(想定されるH受容体拮抗薬の作用機序)
① 皮膚血管に存在するH受容体を拮抗して紅斑・膨疹反応を抑制
② H受容体拮抗薬が肝臓に作用し、H受容体拮抗薬の代謝を遅延させて血中濃度を上昇
③ ヘルパーT細胞を介して細胞免疫を増強
④ 胃酸分泌を抑制して皮疹を改善

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