質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
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県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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成人T細胞白血病の原因ウイルスの感染経路は?(その他)
疾病・治療法 |
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年月 | 2014年1月 |
成人T細胞白血病(Adult T-cell Leukemia:ATL)は、C型レトロウイルス(RNAウイルス)のヒトT細胞白血病ウイルス1型(Human T-cell Leukemia Virus type I:HTLV-1)により引き起こされ、リンパ節腫脹、肝脾腫大、皮膚病変、高カルシウム血症を特徴とする悪性リンパ腫の一種である。HTLV‐1感染には感染細胞が他のT細胞に接触することが必要で、主な感染経路は母乳を介した母子感染で、約6割を占める。その他、性交、血液の移入(輸血、臓器移植、注射)があるが、輸血による感染は1986年以降、献血時のスクリーニング検査が行われているため、現在はない。また、夫婦間感染後のATL発症の報告はない。感染力は極めて弱く、日常生活(水、衣類、食器、寝具、器具、蚊、銭湯、歯の治療、鍼治療、理髪等)を介して感染することはない。ATLはHTLV-1感染から数十年経過後に発症するが、生涯発症率は感染者全体の2.5~5%程度である。