質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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慢性腎臓病(CKD)の患者にARBとACE阻害薬を併用することはあるか?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2014年3月 |
ARBとACE阻害薬はそれぞれ臓器保護作用を有し、腎では蛋白尿を減少させる。慢性腎臓病(CKD)の顕性アルブミン尿・高度蛋白尿症例において、ARBとACE阻害薬の併用は、尿中アルブミン・尿蛋白減少効果に優れていることが報告されている。しかし、併用の場合は血清クレアチニンや血清カリウムの上昇、eGFR(推算糸球体濾過量)の低下、過剰降圧の危険があるので注意が必要である。また、心血管疾患のハイリスクを有する本態性高血圧患者を対象としたONTARGET研究において、心血管疾患の発症リスクは併用療法と単独治療で同等であったが、腎障害等の副作用は併用療法で有意に増加した。従って併用療法は原則として、腎臓・高血圧専門医が行う必要がある。