質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
質疑・応答検索
相談内容をクリックすると回答内容がご覧になれます。
※相談内容を検索する際に、検索語に英数字が含まれる場合は、半角と全角の両方での検索をお試しください。
透析患者の便秘に使用する下剤は何が良いか?(病院薬局)
疾病・治療法 |
|
年月 | 2012年10月 |
透析患者は、透析による除水、カリウム摂取制限による食物繊維不足、飲水制限、運動量低下等により便秘になりやすい。また、血清カリウム抑制剤やリン吸着剤等のイオン交換樹脂製剤の使用は水分の少ない硬結便になりやすく、虚血性腸炎や致死性の腸管穿孔に至ることもあり注意が必要である。長期排便がない場合は、腸管内圧が上昇して穿孔しやすくなるため、下剤は使用するべきではない。硬結便がある場合は、摘便等で除いてから下剤を使用する。
(薬剤性の硬結便や食物繊維不足による便秘)
浸透圧下剤の酸化マグネシウム等のマグネシウム製剤が有効であるが、長期投与で高マグネシウム血症の可能性があるので、ソルビトールやラクツロースで代用する(保険適応外使用)。大量投与により小腸の穿孔、結腸壊死等を引き起こすので、少量を頻回に使用する。
(腸管蠕動運動の低下による便秘)
プルゼニド、ラキソベロン、アローゼン、新レシカルボン坐剤等を使用する。