質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
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抗血小板薬のエフィエント(プラスグレル)とプラビックス(クロピドグレル)の薬物動態の違いは?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2018年7月 |
いずれもチエノピリジン構造を有するプロドラッグだが、活性代謝物への代謝過程が異なる。プラスグレルは小腸細胞でヒトカルボキシルエステラーゼにより速やかに代謝され、さらに小腸及び肝臓の薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)で代謝され活性代謝物が生成する。一方、クロピドグレルはCYPで2回代謝されて活性代謝物が生成する。エステラーゼはCYPより代謝スピードが速いため、プラスグレルの方が活性代謝物の産生効率が高く、効果発現が早い。また、クロピドグレルの代謝には、遺伝子多型が存在するCYP2C19の寄与が大きい。日本人の約15~20%はCYP2C19活性が著しく低下しているpoor metabolizerと指摘されているため、プラスグレルの方がCYP2C19の遺伝子多型の影響が少なく、血小板凝集抑制作用に個体差が生じにくい。