質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
質疑・応答検索
相談内容をクリックすると回答内容がご覧になれます。
※相談内容を検索する際に、検索語に英数字が含まれる場合は、半角と全角の両方での検索をお試しください。
淋菌性咽頭感染の治療薬は?(一般)
疾病・治療法 |
|
年月 | 2019年4月 |
淋菌感染症は、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)による感染症で、性器クラミジア感染症と並んで頻度の高い性感染症である。主に男性の尿道炎、女性の子宮頸管炎を起こす。近年、性行動の多様化を反映して、咽頭や直腸感染などの性器外の感染例が増加している。性器淋菌感染症患者の10~ 30%で咽頭から淋菌が検出され、咽頭感染では炎症症状が自覚されないか、乏しい場合が多い。
性器・咽頭の同時感染例では、性器の淋菌が消失しても、咽頭には残存し感染源となりうるので、十分な治療が必要である。
(保険適応あり)セフトリアキソン(CTRX:ロセフィン等)静注1.0g単回投与が推奨される。スペクチノマイシン(SPCM:トロビシン)は咽頭への移行が悪く効果が劣るため使用すべきではない。
(保険適応なし)セフェム系薬にアレルギーがある場合には、薬剤感受性を確認し、アジスロマイシン(ジスロマックSR)成人用ドライシロップ2g、ニューキノロン系薬またはミノサイクリン(ミノマイシン等)の使用を考慮する。CTRX、SPCM以外で治療の際は、症状が改善していても淋菌が検出されないことを確認する必要がある。
(性感染症 診断・治療 ガイドライン 2016(改訂版)より)