質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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高齢者糖尿病患者の食事療法の考え方は?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2019年8月 |
高齢者糖尿病患者は過栄養だけでなく、サルコペニア、フレイル、低栄養を考慮した食事療法を行う必要がある。高齢者糖尿病患者は非糖尿病患者と比較して低栄養が多く、低栄養は基本的ADL低下、握力低下、下肢の身体能力低下、QOL低下、在院日数の延長、在宅復帰率の減少、死亡率の増加と関連する。
軽労作の場合、摂取エネルギーは標準体重1kg当たり25~30kcalが目安で、サルコペニア、フレイルがあり、低栄養またはそのリスクがある患者では、栄養バランスに配慮した比較的多めのエネルギー摂取が望ましい。
一般的に指示エネルギー量の50~60%を炭水化物、タンパク質は20%まで、残りを脂質とするが、脂質が25%を超える場合は飽和脂肪酸を減じる。フレイル、サルコペニアの予防のためには、重度の腎機能障害がなければ、十分なタンパク質の摂取が必要で、筋肉の量・質の維持には1.0~1.2g/kg体重/日のタンパク質摂取が推奨される。低栄養またはそのリスクがある場合には1.2~1.5/kg体重/日が必要である(荒木厚ら:日本老年医学会雑誌 55(1),1,2018.)。