質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
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心不全治療薬のARNIとはどんな薬か?(一般)
疾病・治療法 |
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年月 | 2019年11月 |
アンジオテンシン受容体-ネプリライシン阻害薬(ARNI:angiotensin receptor-neprilysin inhibitor)は、レニン-アンジオテンシン系抑制薬とネプリライシン阻害薬との合剤で、新規の心不全治療薬として期待されている。ネプリライシンは中性エンドペプチターゼであり、主な作用は内因性血管拡張作用を有するナトリウム利尿ペプチドの分解である。その他、ブラジキニン、アドレノメデュリン、サブスタンスP、アンジオテンシンⅠ・Ⅱ、エンドセリンⅠなどの分解にも関与する。ARNIは交感神経系やレニン-アンジオテンシン系など、血管収縮性に働く神経体液因子に拮抗することにより心不全治療効果を示すと考えられる。国内では、ネプリライシン阻害薬のプロドラッグであるサクビトリルと、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬のバルサルタンを1:1で共有結合させたARNI(LCZ696、ノバルティスファーマ)が申請中である(2019年11月時点)。