公益財団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


質疑・応答検索

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不妊治療でホスホジエステラーゼ5阻害薬を腟に挿入する方法があるか?(一般)
疾病・治療法
年月 2020年1月 

子宮内膜の発育は着床と妊娠成立に重要であり、子宮内膜の発育が不十分で子宮内膜が薄い症例は(8mm未満)、妊娠率が低いとの報告がある。子宮内膜発育不全の一因として、子宮内膜の血流不全が示唆されている。ホスホジエステラーゼ5阻害薬(PDE5阻害薬)は、cyclicGMPを増加させることにより血流を増加し、本邦では勃起不全や肺動脈性肺高血圧症の適応がある。
体外受精-胚移植による不妊治療において、子宮内膜発育不全例を対象に、GnRHアゴニスト、HCGによる治療に加えて、PDE5阻害薬のバイアグラ(シルデナフィル)腟錠(1回25mg、1日4回)を月経初日からHCG投与日まで投与したところ、子宮内膜の血流が改善し、子宮内膜の厚さが8mm以上に改善した報告がある(保険適応外使用)。腟内投与は、経口投与によって起こるめまい、頭痛、ふらつき、動悸などの循環器系の副作用が少ない(Takasaki A et al.: Fertility and Sterility 93(6),1851, 2010.)。
シルデナフィル腟錠は、経口製剤より調製される。
(処方)
バイアグラ錠(50mg) 50錠、ホスコS-55 135g 合計100本
(調製法)
①ホスコS-55をあらかじめ融解させておく。
②バイアグラ錠を粉砕、微細化する。これに①の一部を加えて研和し、容器に戻しスパーテでさらに攪拌、混合し全質均等にする。
③熱時、坐薬コンテナ(1.35g)にスポイトで充填し、室温固化して製する。
(使用(有効)期限、保管)
6ヶ月、冷所保管。
(日本病院薬剤師会監修:病院薬局製剤事例集,薬事日報社,2013年4月1日より)

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