質疑応答
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福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
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県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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β遮断薬を服用中に起きたアナフィラキシーで、アドレナリン無効時にグルカゴンが有効な理由は?(その他)
疾病・治療法 |
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年月 | 2020年7月 |
アナフィラキシー治療の第一選択薬はアドレナリンだが、β遮断薬服用下では効果が減弱し、推奨投与量の2~5倍量が必要と報告されている。さらにβ遮断薬服用者では、アナフィラキシーが重篤化する危険性があるとの報告がある。β遮断薬服用者のアナフィラキシーショックに対して、アドレナリン無効時にグルカゴンが有効だった症例報告が散見されている(保険適応外使用)。グルカゴンはβ受容体を介さずに心筋のcAMP濃度を上昇させ、心筋収縮力を促進するため、β遮断薬の影響を受けずに血圧上昇させる。ただし、グルカゴンの急速投与は嘔吐を誘発するため、意識障害患者では側臥位で投与し、気道の安全性を確保する必要がある。