公益財団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


質疑・応答検索

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外耳道真菌症で外用抗真菌薬が無効の場合、内服薬を使用することはあるか?(薬局)
疾病・治療法
年月 2020年8月 

外耳道真菌症は骨部外耳道から鼓膜にかけてみられることが多く、そう痒感、耳痛、耳閉感、耳漏等が生じる。耳真菌症の原因菌種は、アスペルギルス属とカンジダ属の2種類が約97%を占めるが、培養検査では約半数以上で細菌と真菌が同時に検出される。原因の大部分は頻回な耳掃除だが、イヤホンや補聴器のイヤーモールド等の耳栓類も慢性的な機械的刺激因子となる。また、中耳からの耳漏による湿潤環境も真菌感染を助長する。治療は、外耳道の真菌と耳漏を丁寧に除去し、清掃してから局所療法を行う。抗真菌薬やブロー液による局所治療で難治の場合、抗真菌薬の内服も考慮される。抗真菌薬は原因菌種、患者の服用薬との相互作用等により選択するが、イトラコナゾール内服が有効であった症例報告がある。1)、2)
(症例報告)2)
耳真菌症患者21人に、イトラコナゾール100mg/日(18人)または50mg/日(3人)を投与した。投与期間は、自他覚所見の改善または真菌陰性化の確認までとし、その期間は6~90日間であった。自他覚所見による改善度は、著効9人(42.9%)、有効8人(38.1%)、やや有効3人(14.3%)、無効1人(4.8%)であった。  

1)兵 行義:日耳鼻 122(5),796,2019. 2)雨皿 亮ら:耳鼻臨床 92(2),201,1999.

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