質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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セフェム系抗生物質の世代ごとの特徴は?(薬局)
疾病・治療法 |
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年月 | 2020年10月 |
開発時期、抗菌活性、抗菌スペクトルから第1世代~第4世代に分類される。一般的に抗菌活性は、グラム陽性菌は第1世代>第2世代>第3世代、グラム陰性菌は第3世代>第2世代>第1世代となる。
第1世代 | 基本的にグラム陽性菌感染症をターゲットとする抗菌薬で、中でも黄色ブドウ球菌やレンサ球菌に使用し、これらの細菌によって皮膚や軟部組織(筋肉、血管等)に感染症を生じた場合に有効である。腸球菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、緑膿菌や嫌気性菌に無効である。 |
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第2世代 | 第1世代に比べ、β-ラクタマーゼに対する安定性、グラム陰性菌に対する抗菌活性は増強し、グラム陽性菌にはやや劣る。嫌気性菌に効果を示す薬剤がある。緑膿菌に無効である。 |
第3世代 | 第1世代、第2世代に比べ、さらにβ-ラクタマーゼに安定で、グラム陰性菌に対する抗菌活性が高く、グラム陽性菌には劣る。注射薬は髄液へ移行するため、細菌性髄膜炎の治療が可能である。緑膿菌に効果を示す薬剤がある。 |
第4世代 | 注射薬のみ。第3世代に比べ、グラム陽性菌への抗菌活性が改善され、グラム陽性菌、グラム陰性菌のいずれにも抗菌活性を有する。緑膿菌に有効である。 |