質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
質疑・応答検索
相談内容をクリックすると回答内容がご覧になれます。
※相談内容を検索する際に、検索語に英数字が含まれる場合は、半角と全角の両方での検索をお試しください。
防風通聖散の肥満症に対する作用機序は?(一般)
薬効・薬理、体内動態 |
|
年月 | 2016年1月 |
防風通聖散は、甘草、大黄、荊芥、麻黄、連翹等、合計18種類の生薬より構成され、腹部に皮下脂肪が多い肥満症、便秘等に使用する。麻黄中のエフェドリンは、交感神経終末からノルエピネフリンの分泌を促進する。ノルエピネフリンは、褐色脂肪細胞(熱産生臓器)のβ2、β3、α2アドレナリン受容体に結合しcAMPの活性化を介して熱産生や全身代謝の活性化を引き起こし、白色脂肪細胞(脂肪蓄積臓器)では脂肪燃焼を促進させることで体重が減少する。通常、cAMPは細胞内ホスホジエステラーゼ(PDE)によりただちに分解され、活性化は短時間で終了するが、甘草、荊芥、連翹に含まれるキサンチン誘導体のPDE阻害作用により、cAMPの活性化が持続し、より効果的な脂肪燃焼効果を発揮する。