質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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ATP測定法とは何か?(薬局)
消毒方法等 |
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年月 | 2019年2月 |
ATP測定法は、食器・器具・設備等の清浄度検査のひとつで、ATPふき取り検査法とも呼ばれる。ATP(アデノシン三リン酸)は、地球上のすべての生物の生命活動をつかさどるエネルギー物質で、食品(動物、植物)、細菌などに存在し、金属などの生物以外のものには存在しない。したがってATPの存在は、生物由来の生産物が存在する証拠となり、細菌や食物残渣などの汚れがあることを示す。
ATP測定法は、細胞内に存在するATPを酵素であるルシフェラーゼなどと反応させ、発光量(Relative Light Unit:RLU)を測定する。この発光量はATP量が多いほど増す。手指や唾液には大量のATPが含まれるため、測定器具に混入しないように注意する。また、ATP測定法は酵素化学発光を用いているため、次亜塩素酸ナトリウムやアルコールなどタンパクを変性させる薬剤、酸・アルカリによるpH変化、塩素(食塩などの塩に含まれるものを含む)、重金属は酵素反応に影響し、発光量を低下させるため注意が必要である。