質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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消毒用エタノールを希釈して使用してよいか?(薬局)
消毒方法等 |
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年月 | 2020年2月 |
エタノールは、生体および非生体のいずれにも繁用される中水準消毒薬で、抗微生物スペクトルが広く、芽胞を除くほとんどのすべての微生物に有効である。作用機序は蛋白変性、代謝障害、溶菌作用によるものである。使用濃度は60~90w/w%が適当であるが、70w/w%(76.9~81.4v/v%:消毒用エタノール)において一般細菌に対して最も効果が高い。95%以上では細胞表面の蛋白を凝固させ細菌細胞内への浸透性が低下し、殺菌力が低下する。また、手洗い後の水分除去が不十分な状態で、70v/v%エタノールを使用した場合に、十分な消毒効果が認められなかった報告もある。従って、消毒用エタノールを希釈して使用することは勧められない。
(厚生労働省の見解)
新型コロナウイルスに対しては、60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告があり、70%以上のエタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えないと考えられる。ただし、エタノールは一般的に開封後に濃度が低下しやすいことに留意する。
(新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)令和2年4月22日時点版)