質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
質疑・応答検索
相談内容をクリックすると回答内容がご覧になれます。
※相談内容を検索する際に、検索語に英数字が含まれる場合は、半角と全角の両方での検索をお試しください。
消毒薬のクロルヘキシジングルコン酸塩を誤飲した場合の毒性は?(一般)
副作用、中毒、妊婦・授乳婦 |
|
年月 | 2022年9月 |
クロルヘキシジングルコン酸塩は、ビグアナイド系化合物で、細胞内成分の漏出や酵素阻害などにより抗菌力を発現する。
誤飲の場合、消化管からはほとんど吸収されないため全身への毒性は低く、希釈液の少量誤飲程度では、ほとんど中毒症状は現れない。
(中毒学的薬理作用)
細胞膜の直接障害と考えられ、低濃度では刺激作用、高濃度では蛋白を変性させて腐食作用を有する。原液または希釈液の大量服用時には、悪心・嘔吐、腹痛、下痢、口腔びらん、食道壊死、咽頭浮腫、肺水腫、気管支喘息、徐脈、肝障害などが現れる。
(処置)
・腐食作用があるため、催吐は禁忌である。
・少量服用後は水または牛乳120~240mL(小児では15mL/kg以下)を飲ませる。
・大量服用後は経鼻胃管を留置して胃洗浄を行うが、活性炭は使わない。