質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
質疑・応答検索
相談内容をクリックすると回答内容がご覧になれます。
※相談内容を検索する際に、検索語に英数字が含まれる場合は、半角と全角の両方での検索をお試しください。
副腎皮質ステロイドで糖尿病になるのはなぜか?治療法はあるか?(一般)
副作用、中毒、妊婦・授乳婦 |
|
年月 | 2012年10月 |
副腎皮質ステロイドが糖代謝に影響を及ぼす機序は、①糖新生系の酵素を誘導し、肝臓での糖新生亢進、②糖新生に必要なアミノ酸や脂肪酸の筋肉や脂肪組織から肝臓への流入促進、③筋肉や脂肪組織での糖利用抑制、④グルカゴン、カテコラミンの肝細胞での糖新生亢進、⑤膵臓でのグルカゴン分泌促進とインスリン分泌抑制等が考えられる。さらに直接的なホルモン作用と食欲亢進により内臓肥満を起こし、インスリン抵抗性を間接的に惹起する。血糖値は午後から夕方に上昇する傾向にあり、空腹時血糖は比較的低く(正常なこともある)、食後の高血糖が特徴である。治療は食事療法と運動療法が原則だが、コントロールが困難な場合はインスリン療法(または経口糖尿病薬単独または追加)を検討する。高血糖が顕著な場合や感染症併発の場合はインスリン療法が第1選択となる。