質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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ホルモン補充療法は、乳癌のマンモグラフィ検査に影響があるか?(一般)
副作用、中毒、妊婦・授乳婦 |
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年月 | 2019年9月 |
エストロゲンは、乳管上皮細胞の増殖や発育、乳管周囲の間質の増殖に関与している。ホルモン補充療法(HRT)は細胞分裂時エラーを引き起こし、げっ歯類(in vivo、in vitro)で直接的・間接的にDNAへダメージを与え、発癌過程に影響を及ぼすと言われている。閉経後に乳管上皮は退縮するが、HRTにより再び増殖するため、乳管上皮の増殖過程において、乳腺に何らかの変化が生じていると推測される1)。HRT中の患者では、マンモグラフィ(MMG)画像における乳腺濃度の増加や、長期投与で良性腫瘍の出現率増加の報告がある。そのため、MMGによる乳癌診断が難しくなることが予想され、HRT中の患者の乳がん診断には、視診、触診、超音波検査などを併用する必要がある。
1)藤野久仁子ら:日乳癌検診学会誌 15(3),284,2006.