公益社団法人福岡県薬剤師会

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質疑応答

質疑・応答をご覧になる方へ


福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。

回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。

県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。


質疑・応答検索

相談内容をクリックすると回答内容がご覧になれます。

※相談内容を検索する際に、検索語に英数字が含まれる場合は、半角と全角の両方での検索をお試しください。

緑内障治療で、プロスタノイド受容体関連薬のプロスタノイドEP2受容体作動薬(エイベリス点眼液0.002%)とプロスタノイドFP受容体作動薬(タフルプロスト、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマプロスト)を併用してよいか?(病院薬局)
相互作用
年月 2024年11月 

緑内障の薬物治療では、単剤で効果不十分の場合に併用療法が行われるが、併用時には薬理学的な作用点が同じ薬剤を選択してはならない。EP2受容体作動薬とFP受容体作動薬は細胞内シグナルや房水流失促進作用機序が異なるが、併用は推奨されておらず、EP2受容体作動薬のエイベリス(オミデネバク イソプロピル)とタフルプロストの併用は禁忌である。

(緑内障診療ガイドライン(第5版)p.111より)


(エイベリスとタフルプロストが併用禁忌の理由) 
眼炎症の発現するリスクが増大する可能性が否定できないため。
・エイベリス点眼液0.002%より高濃度(0.003%、0.01%、0.03%)のオミデネパグ イソプロピル点眼液を0.0015%タフルプロスト点眼液と併用投与した海外の臨床試験において、投与中止を要するような中等度以上の羞明および虹彩炎等の眼炎症が高頻度に認められた。
・サルを用いた非臨床試験において、本剤およびタフルプロストを併用投与したときの前房内フレア値(前房(角膜と虹彩・水晶体の間)の房水中のタンパク質濃度を測定した値)は、本剤単独投与と比べて高くなる傾向がみられた。

(エイベリス点眼液のインタビューフォームより)


(エイベリスとタフルプロスト以外のFP受容体作動薬(ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマプロスト)との併用の場合)
類薬のタフルプロストとの併用が禁忌となっているので、ヒトでの使用経験が十分に集積されるまでは、特に注意深く経過観察する。なお、医薬品リスク管理計画書(RMP)においても、タフルプロストを除くFP受容体作動薬との併用時の眼炎症リスクの上昇が重要な潜在的リスクに設定されている。
・サルを用いた非臨床試験において、エイベリス点眼液および各種FP受容体作動薬を併用投与したときの前房内フレア値は、本剤および0.0015%タフルプロスト点眼液を併用投与したときと同様に、本剤単独投与に比べて高くなる傾向がみられた。

(エイベリス点眼液の適正使用ガイドより)

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