質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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α1-酸性糖蛋白質とは何か?変動は薬物治療に影響するか?(薬局)
検査値・検査方法 |
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年月 | 2024年8月 |
α1-酸性糖蛋白質(α1-アシドグリコプロテイン、AAG、AGP)は分子量47,000の血漿蛋白の1つで、薬物との結合や、ある種の薬物輸送などに寄与している。また、炎症、悪性腫瘍などで血中に増加する急性期反応蛋白の主要成分で、免疫抑制作用、ウイルス感染に対する積極的免疫作用等を有している。
急性・慢性炎症、膠原病、副腎皮質ステロイド投与時、悪性腫瘍、心筋梗塞、ネフローゼ症候群、アレルギー疾患で増加し、肝障害、栄養不良では減少する。
蛋白結合率が高い(80%以上)薬物は、AAGの変動により血中遊離型の薬物濃度の変動が予測されるため、効果や副作用に影響が出るおそれがあり、注意が必要である。AAGと高い親和性を示す薬物には、クロルプロマジン、プロプラノロール、リドカイン、フェンタニルなどがある。