質疑応答
質疑・応答をご覧になる方へ
福岡県薬会報に掲載している「情報センターに寄せられた質疑・応答の紹介」事例です。
回答はその時点での情報による回答であり、また紹介した事例が、すべての患者さんに当てはまるものではないことにご留意ください。
県民の皆様は、ご自身の薬について分からなくなったなどの場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。相談しやすい“かかりつけ薬局”を持っておくのがよいでしょう。
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フェリチンとは何か?(薬局)
検査値・検査方法 |
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年月 | 2014年4月 |
フェリチンは分子量約445,000の、24個のサブユニットが中空でかつ球形に組み合わさり立体構造を呈した可溶性の鉄貯蔵蛋白で、肝細胞、脾臓・骨髄等の網内系細胞に多く分布している。体内の貯蔵鉄量と血清フェリチン値は相関しているため(成人の血清フェリチン1ng/mLは貯蔵鉄約8mgに相当)、貯蔵鉄量は血清フェリチン値で評価される。25ng/mL以上250ng/mL未満が正常域で、25ng/mL未満は鉄不足、12ng/mL未満は鉄欠乏である。血清フェリチン値は鉄欠乏性貧血等で低下するが、悪性腫瘍、肝障害、心筋梗塞、感染症等では、貯蔵鉄量とは無関係に上昇する。
鉄欠乏性貧血では、まず血清フェリチン値が低下し、次いで血清鉄が低下するので、潜在性鉄欠乏状態の判定に役立つ。鉄剤の投与で血清鉄から血清フェリチン値の順に増加していくが、ヘモグロビン値が回復しても血清フェリチン値が回復しないと貯蔵鉄が不足していることになり、血清フェリチン値が回復するまで鉄剤の投与が必要である。